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04山水蒙 さんすいもう「旧約聖書」天地創造1日目を構成する5卦(未済・乾・坤・屯・蒙)のひとつ。詳細はコチラ。 蒙 (もう) 八卦の
【書き下し】蒙は、亨る、我より童蒙に求むるに匪ず、童蒙より我に求むべし、初筮は告げる、再三すれば瀆る、瀆るれば則ち告げず、貞きに利し、 ここに、亨る、とあるのは、今、直ちに亨ということではない。 蒙昧を自覚して勉強を始めると、なんだか偉くなったような気がして、教わったことを誰かに教えたくなるものである。 ところで、蒙昧な人間は、自分に都合のよいことしか考えない傾向にある。 |
【書き下し】彖に曰く、蒙は、山の下に険み有り、険みにして而して止まるは、蒙なり、 この伝では、まず卦名の義を述べる。 【書き下し】蒙は、亨るとは、行いの時に中するを以ってなり、 これより卦辞について述べるのだが、亨るとあるのは一卦全体の中にまさに亨るべきところの徳性があって時に中するの道を行うので、終わりには亨るということである。 【書き下し】我より童蒙に求めるに匪ず、童蒙より我に求むべしとは、志応ずればなり、 童蒙とは六五の爻を指し、その六五に柔中の徳が有って九二剛中の爻に応じてその補佐を請い求めるは、弟子の誠敬有って篤く師の道を信じ懇ろに請い学ぶ義である。 【書き下し】初筮は告ぐとは、剛中なるを以ってなり、再三すれば涜る、涜るれば、則ち告げずとは、蒙を涜せばなり、蒙以って正しきを養うは聖の功なるなり、 初筮は九二剛中の告げ教えること、再三はそれを信頼しないことであって、九二の教えを涜すことである。
【書き下し】 象に曰く、山の下に出る泉あるは、蒙なり、君子以って行いを果し徳を育うべし、 この卦は艮の山の下に坎の水の泉がある形とすれば、山の麓に泉が湧き出している様子である。 |
上九━━━ 【書き下し】初六は、蒙を発くべし、用いて人を刑し、用いて桎梏を説しむるにに利ろし、以って往すは吝し、 【書き下し】象に曰く、用いて人を刑するに利ろしとは、法を正しくするを以ってなり、 初六は陰柔不才、不中不正であり、なおかつ六爻の最下に居て、さらには下卦坎の険難の底に陥り、その身は艱難困窮の爻とする。
上九━━━ 【書き下し】九二は、蒙を包ぬ吉なり、婦を納る吉なり、子、家を克む、 【書き下し】象に曰く、子家を克むとは、剛柔接すればなり、 九二は臣の位置であり、この九二の臣は剛中の才徳が有り、六五柔中の君に応じ、天下群陰の蒙昧を包容して、よく治める者である。 また、九二を妻の位置とすれば、その妻が剛中の貞徳を以って六五の夫に仕え、群陰の侍女を統帥して、その家政を斉えている様子である。 また、九二を子の位置とすれば、この子が剛中の才徳を以って六五の柔中の父に仕え接して、よく家業を継ぎ治めている様子である。 爻は、二を臣とすれば五を君とし、二を妻とすれば五を夫とし、二を子とすれば五を父母とするのである。
上九━━━ 【書き下し】六三は、女を取るに用いること勿れ、金夫を見れば、躬を有たず、利ろしき攸无し、 【書き下し】象に曰く、女を取るに用いること勿れとは、行い慎まざればなり、 六三は陰柔不才、不中不正の志行の爻である。
上九━━━ 【書き下し】六四は、蒙に困しむ、吝し、 【書き下し】象に曰く、蒙に困しむの吝は、独り実に遠ざかるなり、 六四は陰柔不才にして、なおかつ応も比もない。
上九━━━ 【書き下し】六五は、童蒙のごとくなれば、吉なり、 【書き下し】象に曰く、童蒙の吉とは、順にして以って巽えばなり、 六五は柔中の徳が有り、九二に応じ、上九に比している。
上九━━━○ 【書き下し】上九は、蒙を撃つ、寇と為さしむるに利ろしからず、寇を禦がしむるに利ろし、 【書き下し】象に曰く、用いて寇を禦がしむるに利ろしとは、上下順なればなり、 この卦は四陰二陽にして、四陰はすべて蒙昧な者である。 |
究極の易経解説 メニュー 01.乾為天 02.坤為地 03.水雷屯 04.山水蒙 05.水天需 06.天水訟 07.地水師 08.水地比 09.風天小畜 10.天沢履 11.地天泰 12.天地否 13.天火同人 14.火天大有 15.地山謙 16.雷地予 17.沢雷随 18.山風蠱 19.地沢臨 20.風地観 21.火雷噬嗑 22.山火賁 23.山地剥 24.地雷復 25.天雷无妄 26.山天大畜 27.山雷頤 28.沢風大過 29.坎為水 30.離為火 31.沢山咸 32.雷風恒 33.天山遯 34.雷天大壮 35.火地晋 36.地火明夷 37.風火家人 38.火沢睽 39.水山蹇 40.雷水解 41.山沢損 42.風雷益 43.沢天夬 44.天風姤 45.沢地萃 46.地風升 47.沢水困 48.水風井 49.沢火革 50.火風鼎 51.震為雷 52.艮為山 53.風山漸 54.雷沢帰妹 55.雷火豊 56.火山旅 57.巽為風 58.兌為沢 59.風水渙 60.水沢節 61.風沢中孚 62.雷山小過 63.水火既済 64.火水未済 |
ここに書いているのは、江戸後期の名著、眞勢中州の『周易釈故』より抜粋し、現代語で意訳したものです。 |
最終更新日:令和04年03月20日 学易有丘会
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