Tweet |
05水天需 すいてんじゅ「旧約聖書」天地創造2日目を構成する2卦(需・訟)のひとつ。詳細はコチラ。 需 八卦の
【書き下し】需は、孚有れば元いに亨る、貞しくして吉なり、大川を渉るに利ろし、 ここに、元いに亨る、というのは、今直ちにということでなはく、状況をよく判断し、焦らずに時を待って後に事を行えば、目的は達成できる、ということである。 |
【書き下し】彖に曰く、需は、須つなり、険み前に在るなり、剛健にしてして陥らず、其の義困窮せず、 需は須すなわち待つということ。 【書き下し】需は孚有れば元いに亨る、貞しくして吉なりとは、天位に位して正中なるを以ってなり、 これより卦辞の解説であって、天位とは九五の君位を云い、正中とは「まあたり」といった意で、道の至極のところにあたるということ、すなわち九五の爻の徳を称えているのである。 【書き下し】大川を渉るに利ろしとは、往ることあれば功有るとなり、 およそ大川江海を渉ることは人命に係る大事なので、よく時を待って往くときには、危険もなく、成し遂げることができる。
【書き下し】雲天に上るは需なり、君子以って飲食宴楽す、 雲とは地気が上ることの名、雨とは天気が下ることの称であり、地気が上り、天気が下るという陰陽の気が交わり和して雨となるのだ。 |
上六━ ━ 【書き下し】初九は、郊に需てり、用いて恒あるに利ろし、咎无し、 【書き下し】象に曰く、郊に需つとは、難を犯し行わなざれよとなり、用いて恒あるに利ろし咎无しとは、未だ常を失わざればなり、 需は待つという意の卦である。 初九は、坎の険難の水から最も遠い場所でなので、郊という。 初九は内卦乾の「進む」の卦の一体に在って、陽剛にして不中であり、今は需の待つときだとしても、妄りに軽々しく進もうと欲する情がある爻である。
上六━ ━ 【書き下し】九二は、沙に需つ、小しく言うことあれども、終わりには吉なり、 【書き下し】象に曰く、沙に需つとは、衎しんで中に在ればなり、小しく言うこと有りと雖も吉を以って終わるとなり、 沙は郊に比べれば、やや水に近く、九二は初九よりひとつ坎の水の険難に近い。
上六━ ━ 【書き下し】九三は、泥に需つ、寇の至ることを致す、 【書き下し】象に曰く、泥に需つとは、災い外に在ればなり、我より寇を致すとは、敬い慎めば敗れざるとなり、 泥は水際の地であり、九三の爻は直ちに坎の水の険難に隣接しているので、その居場所は九二よりもひとつ危険である。
上六━ ━ 【書き下し】六四は、血に需つ、穴自り出ず、 【書き下し】象に曰く、血に需つとは、慎んで以って聴けばなり、 血とは、直ちに傷害を被る場所であることを指す。 ところで、初九のときは六四を害応としたが、この六四の爻を主体に観ると、初九は相助けてくれる応なのである。
上六━ ━ 【書き下し】九五は、酒食に需つ、貞しくして吉なり、 【書き下し】象に曰く、酒食貞吉とは、中正を以ってなり、 酒は宴楽全般を指す。
上六━ ━○ 【書き下し】上六は、穴に入れり、速かざる客、三人来たること有り、之を敬すれば終りには吉なり、 【書き下し】象に曰く、速かざるの客来る、之を敬すれば終わりに吉とは、位当たらずと雖も、未だ大いに失わざればなり、 上六は坎の険難の極に陥り居て、不中にして重陰である。 上六は重陰不中にして、坎の険難の極に陥って、陰弱にして自力で出ることができないが、幸いに九三に応じている。 |
究極の易経解説 メニュー 01.乾為天 02.坤為地 03.水雷屯 04.山水蒙 05.水天需 06.天水訟 07.地水師 08.水地比 09.風天小畜 10.天沢履 11.地天泰 12.天地否 13.天火同人 14.火天大有 15.地山謙 16.雷地予 17.沢雷随 18.山風蠱 19.地沢臨 20.風地観 21.火雷噬嗑 22.山火賁 23.山地剥 24.地雷復 25.天雷无妄 26.山天大畜 27.山雷頤 28.沢風大過 29.坎為水 30.離為火 31.沢山咸 32.雷風恒 33.天山遯 34.雷天大壮 35.火地晋 36.地火明夷 37.風火家人 38.火沢睽 39.水山蹇 40.雷水解 41.山沢損 42.風雷益 43.沢天夬 44.天風姤 45.沢地萃 46.地風升 47.沢水困 48.水風井 49.沢火革 50.火風鼎 51.震為雷 52.艮為山 53.風山漸 54.雷沢帰妹 55.雷火豊 56.火山旅 57.巽為風 58.兌為沢 59.風水渙 60.水沢節 61.風沢中孚 62.雷山小過 63.水火既済 64.火水未済 |
ここに書いているのは、江戸後期の名著、眞勢中州の『周易釈故』より抜粋し、現代語で意訳したものです。 |
最終更新日:令和04年03月20日 学易有丘会
Copyright Heisei12th〜Reiwa2nd(2660〜2680) (C)2000〜2020 GakuEki-UQkai
当サイトの内容はすべて無断転載を禁止します