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01乾為天 けんいてん「旧約聖書」天地創造1日目を構成する5卦(未済・乾・坤・屯・蒙)のひとつ。詳細はコチラ。
八卦の
【書き下し】乾は元いに亨る、貞しきに利ろし、
その意味を汲む際に、重要なポイントがある。 さて、卦辞の解説だが、陽の特質は先に掲げたように剛健・円満・進動・精粋・盈実・・・である。 |
【書き下し】彖に曰く、大いなる哉、乾の元めは、万物資りて始む、乃ち天を統べる、 彖に曰くは、彖伝に次のように述べている、ということ。 【書き下し】雲行き雨施し、品物形を流く、 ここからは、乾天坤地、陰陽二気の交わり和する功徳を以って説明している。 【書き下し】乾道変化して、各おの性命を正しくせり、大和を保合せんとならば、乃ち貞しきに利ろし、 ここでは卦辞に、貞しきに利よろし、とある根拠を解説する。 【書き下し】大いなる哉、乾なる乎、剛健中正純粋精、六爻に発揮して旁く情に通ぜり、
上文で卦名と卦辞の解釈は終わり、ここからは乾卦が六十四卦の最首であることから、六画卦爻の義を解説する。 【書き下し】大いに終始を明らかにして、六位時に成れり、時に六竜に乗じて以って天に御っとりおさむ、 終始とは乾の一卦の初爻より上爻までの六爻の終始を云う。 【書き下し】庶物に首出して、万国咸く寧し、 ここは彖伝の結尾なので、反復して乾の卦徳と九五君位の爻徳を嘆美して教えを垂れている。
【書き下し】象に曰く、天の行は乾なり、君子以って自ら彊めて息まず、 この象伝=大象は、孔子が卦象を観て添えた教訓である。 |
上九━━━ 【書き下し】初九は、濳竜なり、用うる勿れ、 爻辞はまた 【書き下し】象に曰く、濳竜用うる勿れとは、陽下に在ればなり、 象曰以下の文章は、象伝、小象、爻伝と呼ばれる爻辞を解説したもので、孔子の作と伝わる。 さて、その爻はそれぞれ、陽ならば そもそも九とは、老陽の称である。 また、初というのは、最下が始まりだからである。 竜は通常「りゅう」と読むが、正式には「りょう」と読む。 さて、爻辞の解説に入ろう。
上九━━━ 【書き下し】九二は、見竜田に在り、大人を見るに利ろし、 【書き下し】象に曰く、見竜田に在りとは、徳の施し晋きなり、 九二は地上の位置である。 なお、この乾為天の九二の爻には、三才の義も具わっている。
上九━━━ 【書き下し】九三は、君子終日乾め乾めて、夕らタ若たれば、獅、けれども咎无し、 【書き下し】象に曰く、終日乾め乾めてとは、反覆の道なり、
ここでの君子は、学者を指す。
上九━━━ 【書き下し】九四は、躍ること或り、淵に在れば咎无し、 【書き下し】象に曰く、躍ること或り淵に在りとは、進むも咎无きとなり、 この爻に竜と言わないのは、三爻と同じ人位だからである。
上九━━━ 【書き下し】九五は、飛竜天に在り、大人を見るに利ろし、 【書き下し】象に曰く、飛竜天に在りとは、大人の造わざなるなり、 飛とは、地を離れて天を行くことであり、五爻は天位だから、そうあるのである。
上九━━━○ 【書き下し】上九は、亢竜なれば悔い有り、 【書き下し】象に曰く、亢竜なれば悔い有りとは、盈てるものは久しかる可からずとなり、 亢とは進み上がることの過極な様子である。
上九━━━○ 【書き下し】用九は、見われたる群竜、首无きがごとくにすれば吉なり、 【書き下し】象に曰く、用九は、天徳なり、首と為す可からざるなり、
用九とは、本筮法や中筮法で占い得たとき、すべての爻が老陽すなわち爻卦が乾のときをいう。
さて、この用九は、全爻計六竜が群がり動いて現れ出て、それぞれ雲を起こし、雨を |
究極の易経解説 メニュー 01.乾為天 02.坤為地 03.水雷屯 04.山水蒙 05.水天需 06.天水訟 07.地水師 08.水地比 09.風天小畜 10.天沢履 11.地天泰 12.天地否 13.天火同人 14.火天大有 15.地山謙 16.雷地予 17.沢雷随 18.山風蠱 19.地沢臨 20.風地観 21.火雷噬嗑 22.山火賁 23.山地剥 24.地雷復 25.天雷无妄 26.山天大畜 27.山雷頤 28.沢風大過 29.坎為水 30.離為火 31.沢山咸 32.雷風恒 33.天山遯 34.雷天大壮 35.火地晋 36.地火明夷 37.風火家人 38.火沢睽 39.水山蹇 40.雷水解 41.山沢損 42.風雷益 43.沢天夬 44.天風姤 45.沢地萃 46.地風升 47.沢水困 48.水風井 49.沢火革 50.火風鼎 51.震為雷 52.艮為山 53.風山漸 54.雷沢帰妹 55.雷火豊 56.火山旅 57.巽為風 58.兌為沢 59.風水渙 60.水沢節 61.風沢中孚 62.雷山小過 63.水火既済 64.火水未済 |
ここに書いているのは、江戸後期の名著、眞勢中州の『周易釈故』より抜粋し、現代語で意訳したものです。 |
最終更新日:令和02年12月19日 学易有丘会
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