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漢文として楽しむ論語 郷黨第十 1/18

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郷黨第十

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郷黨(きょうとう)とはこの篇の題名で、冒頭の二文字を取って音読みにしたもの。論語二十篇の第十篇である。この篇は聖人が心に従う規律を尽くす。

1(236) 孔子於郷黨…

孔子於郷黨、恂恂如也、似不能言者、其在宗廟朝廷、便便言、唯謹爾、

【書き下し】
孔子郷党に於いては恂恂如たり、もの言うこと能わざる者に似たり、其の宗廟朝廷に在すときは、便便として言う、ただ謹めるのみ、

【訳】
孔子はその住む集落では素直にして飾らなかった。その集落では長者宗族の交わりなので、賢智を以って人に先立たないよう謙って順い、まるで物が言えない人のように黙っていた。一方、宗廟でその祭にあずかる時は、礼法に従い詳らかに問いて事を行い、朝廷では政事の議論を説き極めるために、積極的に発言した。ただし、謹んで必要なことだけを述べた。

【解説】
ここで云う郷党は孔子が住んでいる集落。
恂恂如は信実な様子、素直にして飾らないこと。
宗廟は魯君の廟。
便便は弁舌のこと。

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最終更新日:令和06年08月07日 学易有丘会
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