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漢文として楽しむ論語 爲政第二 1/24

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爲政第二

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為政(いせい)とはこの篇の題名で、学而と同様に冒頭の二文字を取って音読みしたに過ぎない。論語二十篇の第二篇である。

読むよりも聞きたいという方はYouTube版でどうぞ。
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1(17) 子曰爲政以コ… YouTube版

子曰、爲政以コ、譬如北辰居其所、而衆星共之、

【書き下し】
子の曰く、政を為るに徳を以ってするときは、譬えば北辰の其の所に居て衆星これに共うが如し、

【訳】
先生が仰った。政治を行うに徳を以ってするときは、例えば北極星が常にその場所に居て、他の星はその北極星に感化されたかのように周囲を回るように、民衆もその人君の徳に感化され、その国はよく治まる。

【解説】
学而第一10の解説でも触れたが、江戸時代に政の字を「まつりごと」と訓じた理由は、孔子も同様に考えていたから、そう訓じられたという面もあるだろう。
ただし、文章の流れによっては音で「せい」と読む場合も多々ある。
が、何れにしろ、意味が取れればどう読んでもよいのが漢文である。
そもそも政という字は、正の字の義を兼ねていて、人君が法令を設けて人の不正を正すことをいう。徳とは得の字の義を兼ねていて、道を行って心に得ることがあるをいう。
北辰は北極星すなわち天が巡る中心。
北極星は車輪の軸のように、常にその場所に居て動かず、他の諸々の星が皆、周囲を回る。
人君が徳に基づいて政を行えば、民はみなその徳に感化されて人間性がよくなり、君民の信頼関係も北極星と周回する他の星とのように厚くなり、その国はよく治まる。
しかし君が徳にもとづかないで政を行えば、民は必ずしも従わなくなり、人間性も悪化して君民の信頼関係も薄れる。

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最終更新日:令和06年08月13日 学易有丘会
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