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漢文として楽しむ論語 學而第一 2/16

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學而第一
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2 有子曰其爲人孝弟… YouTube版

有子曰、其爲人孝弟、而好犯上者鮮矣、

【書き下し】
有子の曰く、その人と為り孝弟にして、上を犯すことを好む者鮮なし、

【訳】
有子が言った、よく父母に仕え順い、よく兄長に仕え順う人ならば、自分より上位の人を軽く見たり侮ることを好む者はとても少ない。

【解説】
有子は孔子の弟子。有は姓、名は若。
其為人とは、その人の人たるところ。
孝とは父母に仕え順うこと、弟とは兄長に仕え順うこと。
犯すとは、軽く見たり侮ること。上とは自分より上位にある人。
そもそも孝弟の人はその心が和順で自ずから上位の人を軽く見て侮ることは稀である。
さらに言えば、心が和順な人は自分より下位の者に暴虐することもない。
なおこの文章では、矣の字は無視して読んでいるが、この文章内では日本語として読み下す場合に必要性がないから無視しているのであって、こういう字はほかにもいくつかある。

不好犯上、而好作亂者未之有也、

【書き下し】
上を犯すことを好まずして、乱を作すことを好む者未だこれ有らず、

【訳】
上位の人を軽く見たり侮ることを好まない人で、道理に背いたり人を虐げたり諍いを引き起こしたりする者は、いまだかつてひとりもいない。

【解説】
乱とは道理に背く、人を虐げる、諍いを引き起こすといった類をいう。
未には両側にルビを振ってあるが、まずは、返り点を無視して右側の「いまだ」を読み、次いで先の字を読み、最後に返り点に従って戻り、左側のルビの「ず」を読む。
このような読み方をする字は、ほかにも将など、いくつかある。

君子務本、本立而道生、孝弟也者、其爲仁之本與、

【書き下し】
君子は本を務む、本立て道生る、孝弟は其れ仁を為うの本か、

【訳】
君子は枝葉ではなく根本をきちんと務める、根本がきちんとしていれば、そこから自ずと道が開ける。したがって孝弟こそが仁を行うための根本ではないだろうか。

【解説】
務むとは、力を専らここに用いて他に用いないことをいう。本とは本末転倒という言葉があるように、末に対していう。君子たる者は何事でも力を本筋とする所に用い務める、ということ。本立とは、木の根を土で固めてその木が動かないようにすることをいう。木の根が固まる時は枝葉がどんどん出て栄えるように、何事も本立つ時は、その道が生まれる、ということ。したがって、君子が目指す仁=簡単に言うと「思いやり」といったことだが、その根本は孝弟を出発点にしているのだと言えよう。

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学而第一 各章
1-1 子の曰く、学びて時に之を習う、また説ばしから…、
1-2 有子の曰く、その人と為り孝弟にして、上を犯す…、
1-3 子の曰く、巧言令色、鮮し仁、
1-4 曽子の曰く、吾日に三たび吾が身を省みる、人…、
1-5 子の曰く、千乗の国を道むるには、事を敬しんで…、
1-6 子の曰く、弟子入りては則ち孝あり、出でては則…、
1-7 子夏の曰く、賢を賢として色に易え、父母に事え…、
1-8 子の曰く、君子重からざれば則ち威あらず、学も…、
1-9 曽子の曰く、終わりを慎み遠きを追えば、民の徳…、
1-10 子禽子貢に問いて曰く、夫子是の邦に至るとき…、
1-11 子の曰く、父在ますときはその志を観て、父没…、
1-12 有子の曰く、礼の用は和することを貴しと為す…、
1-13 有子の曰く、信義に近づくときは、言こと復む…、
1-14 子の曰く、君子は食飽かんと求むること無く…、
1-15 子貢の曰く、貧しくして諂うことなく、富んで…、
1-16 子の曰く、人の己を知らざることを患えず、人…、

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最終更新日:令和07年11月06日 学易有丘会
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