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漢文として楽しむ論語 顏淵第十二 22/24

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顏淵第十二

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22(300) 樊遅問仁…

樊遅問仁、子曰、愛人、問知、子曰、知人、樊遅未逹、

【書き下し】
樊遅、仁を問う、子の曰く、人を愛す、知を問う、子の曰く、人を知る、樊遅未だ達せず、

【訳】
樊遅が仁について質問した。先生が仰った。人を愛することだ。樊遅が知について質問した。先生が仰った。人を知ることだが、樊遅は未だその域に達していない。

【解説】
仁はあまねく人を愛すること。
知は人を知ることすなわち善人か悪人かを分け隔てること。

子曰、擧直錯諸枉、能使枉者直、

【書き下し】
子の曰く、直を挙げて諸の枉れるを錯くときは、能く枉れる者をして直から使む、

【訳】
先生が仰った。直き者ひとりを挙げ用いて、諸々のまがれる者をその下におくと、そのまがれる者もやがて感化されて、みな直くなるものだ。

【解説】
あまねくの仁と、分け隔ての知は矛盾するのではないかとも考えるところだが、まがれる悪人を直な善人の下に錯けば、まがれる悪人も感化されて直になるので、やがては分け隔てなく、みな直になるものだ。
したがって、知は仁の妨げにはならいのだ。

樊遅退、見子夏曰、郷也吾見於夫子而問知、子曰、擧直錯諸枉、能使枉者直、何謂也、

【書き下し】
樊遅退いて、子夏に見えて曰く、郷に吾れ夫子に見えて知を問う、子の曰く、直を挙げて諸の枉れるを錯くときは、能く枉れる者をして直から使むと、何と謂うことぞ、

【訳】
樊遅は部屋を退き出ると、丁度子夏が居たので、言った。先ほど私は先生にお会いして知について質問したところ、先生は、直を挙げて諸の枉れるを錯くときは、能く枉れる者をして直から使む、と仰ったのですが、これはどういうことでしょうか。

【解説】
樊遅は未だ達するという域ではなかったので孔子の言葉の意味をあまり理解できず、子夏に質問した。

子夏曰、富哉言乎、

【書き下し】
子夏の曰く、富んなるかな言えること、

【訳】
子夏が言った。先生が仰ることは含蓄がある。

【解説】
子夏は孔子が智と仁をかねて述べたことを悟り、その例を次に示す。

舜有天下、選於衆、擧皐陶、不仁者遠矣、湯有天下、選於衆、擧伊尹、不仁者遠矣、

【書き下し】
子夏の曰く、富んなるかな言えること、舜天下を有てるときに、衆を選んで、皐陶を挙げしかば、不仁者遠かりき、湯天下を有てるときに、衆を選んで、伊尹を挙げしかば、不仁者遠かりき、

【訳】
子夏が言った。先生が仰ることは含蓄がある。かつて帝舜が天下を治めたとき、衆の中から賢人の皐陶を選んで宰相としたら不仁者がいなくなった。また、殷の湯王が天下を治めたとき、衆の中から賢人の伊尹を選んで宰相にしたら不仁者がいなくなった、ということがある。

【解説】
皐陶伊尹を挙げたのは直きを挙げることであって、これは智である。
智は知ることの深いこと。
皐陶伊尹を挙げたことによって不仁者がいなくなったというのは、枉の不仁者が感化されて直き仁者になった、ということである。

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顔淵第十二 各章
12-1  顔淵仁を問う、子の曰く、己に克って礼に復る…、
12-2 仲弓問仁、子の曰く、門を出ては大賓に見うが…、
12-3 司馬牛、仁を問う、子の曰く、仁者は其の言…、
12-4 司馬牛、君子を問う、子の曰く、君子は憂えず…、
12-5 司馬牛、憂えて曰く、人皆兄弟有り、我独り亡…、
12-6 子張、明を問う、子の曰く、浸潤の譖、膚受の…、
12-7 子貢政を問う、子の曰く、食を足らし、兵を足…、
12-8 棘子成が曰く、君子は質ならく已、何ぞ文を以…、
12-9 哀公有若に問いて曰く、年饑して足らず、如何か…、
12-10 子張、徳を崇くして、惑いを弁つことを問う…、
12-11 斉の景公、政を孔子に問う、孔子、対えて曰く…、
12-12 子の曰く、片言以って獄えを折む可き者は、其…、
12-13 子の曰く、訟えを聴くこと、吾れ猶人のごとし…、
12-14 子張、政を問う、子の曰く、之を居いて倦むこ…、
12-15 子の曰く、博く文を学んで、之を約まやかにす…、
12-16 子の曰く、君子は人之美を成す、人之悪しきを…、
12-17 季康子、政を孔子に問う、孔子、対えて曰く…、
12-18 季康子、盗を患えて孔子に問う、孔子、対えて…、
12-19 季康子、政を孔子に問いて曰く、如し無道を殺…、
12-20 子張の問わく、士如何なるをか斯れ之を達と謂…、
12-21 樊遅、従って舞雩之下に遊ぶ、曰く、敢えて徳…、
12-22 樊遅、仁を問う、子の曰く、人を愛す、知を問…、
12-23 子貢、友を問う、子の曰く、忠やかに告げて善…、
12-24 曽子の曰く、君子は文を以って友を会し、友を…、

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最終更新日:令和07年11月06日 学易有丘会
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