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漢文として楽しむ論語 微子第十八 2/3

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6(466) 長沮桀溺…

長沮(ちょう そ ) 桀溺( けつ でき )耦而耕(ぐうして   たがやす)孔子( こう し ) (よぎる)(これを)使(しむ )子路( し ろをして) ( とわ)1ノ(しんを)焉、

【書き下し】長沮桀溺、耦して耕す、孔子これを過る、子路をして津を問わ使む、

【訳】長沮と桀溺が並んで農地を耕していた。孔子はその前を過ぎるとき、子路に川の渡しはどこなのかを、その二人に聞かせた。

【解説】長沮と桀溺は共に楚の隠者。耦は並んでといった意。孔子は楚より蔡に行く途中でこの二人が農地を耕すそばを過ぎったのだ。

長沮曰(ちょう その いわく)(かの )(とる )輿(くるまを ) (ひと ) ( なす)(たれと)子路曰( し ろの いわく)( なす)孔丘( こう きゅうと)(いわく)是魯( これ ろの ) 孔丘與( こう きゅう  か )(いわく)(これなり)也、(いわく)(これ ) (しらん)(しんを)矣、

【書き下し】長沮が曰く、夫の輿を執る者は誰と為す、子路の曰く、孔丘と為す、曰く、是、魯の孔丘か、曰く、是なり、曰、是、津を知らん、

【訳】長沮が言った。あの車の手綱を握っているのは誰ですか。子路が言った。孔丘=孔子です。長沮が言った。魯の孔丘か。子路が言った。そうです。長沮が言った。あの孔子なら、川の渡しの場所くらい知っていそうなものだが。

【解説】津は川を渡るところ。

( とう)桀溺( けつ じゃくに)桀溺曰( けつ じゃくの いわく)() (なす )(たれと)(いわく)(なす )仲由(ちゅう ゆうと)(いわく)是魯( これ ろの ) 孔丘( こう きゅうが)() ()對曰(こたえて いわく)(しかり)

【書き下し】桀溺に問う、桀溺が曰く、子は誰と為す、曰、仲由と為す、曰、是、魯の孔丘が徒か、対えて曰く、然り、

【訳】次いで子路は桀溺に質問した。桀溺が言った。あなたは誰ですか。子路が言った。仲由=子路です。桀溺が言った。魯の孔丘の弟子か。答えて子路が言った。そうです。

【解説】長沮は渡しを知らないとのことなので、子路は桀溺に質問したのだ。

(いわく)滔滔者( とう とうたる もの )天下( てん かに ) 皆是( みな これなり)也、而誰以(しかるを たれと ともにか ) (かえん)(これを)且而( また なんじ ) (よりは)(その ) (したがわん ) (さくるの )(ひとを)(しに )也、(あに ) (しかんやといって ) (したがうに ) (さくるるる )(よを )(しに )哉、耰而(たねまいて  ) ()(やま )

【書き下し】曰く、滔滔たる者、天下に皆是なり、而るを誰と以にか之を易えん、且た而じ、其の人を辟くるの士に従わんよりは、豈、世を辟くる之に従うに若んやといって、耰いて輟まず、

【訳】桀溺が言った。水は滔々と流れて元の場所には戻らないものだが、今、天下の諸国は皆その流れに流されて乱を起こし、諸人みな悪を行い、立ち戻らない。そんな中、どこの君臣と共にこの乱世を変易して治世にしようと云うのか。あなたは、辟人ばかりの孔子に従って空しく諸国を周るよりは、世を辟けている我が友がらに従って身を引いて潔くするほうがどれだけよいか、と言って、種を蒔いた上に土をかける農作業を続けた。

【解説】辟人とは、この人と合わなければ去って他の人につくこと。辟世とは、世を逃れて仕えないこと。耰は、種を蒔いて、その上に土をかけること。輟は、止めるという意。

子路(しろ) 行以告(ゆきて もって つぐ )夫子( ふう し ) 憮然曰(ぶ ぜんとして の玉わく)鳥獣(ちょう じゅうには) ()(べから)(ともに ) (おなじくす)1ノ(ぐんを)(われ ) (あらずして)斯人( この ひとの)(ともがらと ) (ともにするに)、而(たれと ) (ともにかせん)天下( てん かに ) (あらば)(みち )(きゅう) ()與易(ともに かえ )

【書き下し】子路行きて以って告ぐ、夫子憮然として曰く、鳥獣には与に群を同じくす可からず、吾ね斯の人の徒と与にするに非ずして、誰と与にかせん、天下に道有らば、丘、与に易えじ、

【訳】子路は孔子のところへ行って、渡しの場所を教えて貰えなかったことを告げた。孔子は憮然として嘆いて仰った。人は野山に隠れて鳥獣の群と同じように生活はできない。私はこの人の徒と共にすることはできないし、人を断ち、世を逃れることを潔いとは考えない。人は人と共に與すべきだからこそ世の無道を観るに忍びなく、道を以ってこれを変易しようと思うから、諸国を巡るのだ。もし天下に道が有るときならば、こんな苦労して諸国を巡って世の中を変えようなんて考えない。

【解説】これは滔々天下皆是云々の謗りに答えたもの。

7(467) 子路從而後…

子路(しろ) 從而後(したがって  おくれたり)(あう )丈人(じょう じん ) (もって)(つえを ) (になうに)1ノ(あじかを)子路(しろ) 問曰(といて いわく)() (みつるや)夫子( ふう しを )乎、

【書き下し】子路従って後れたり、丈人、杖を以って蓧を荷うに遇う、子路問いて曰く、子、夫子を見つるや、

【訳】子路が孔子に従ってついて行ったのだが、いつしか道に遅れた。杖をついてかごを荷った老人に出遇った。子路は質問して言った。あなたは車に乗った人を見かけませんでしたか。

【解説】丈人は老人のこと。蓧はかごの類。夫子とは大夫の称、大夫は車に乗るので、目立つから誰でも気が付くと思い、尋ねた。

丈人曰(じょう じんの いわく)四體( し たい ) ()(つとめ)五穀( ご こく ) ()(わから)(たれを ) (なすという)夫子( ふう しと )乎、(たてて)其杖( その つえを)(くさきる)

【書き下し】丈人の曰く、四体勤めず、五穀分からず、孰を夫子と為す、其の杖を植てて、芸る、

【訳】老人が言った。あなたはこの無道の世に、隠れ去って手足を使って農業に勤しむこともなく、五穀の違いもわからないで、遠く師に従っているようだが、その夫子というのは誰のことか。言い終わると杖を地に挿し、淡々と田の草を切っていた。

【解説】四体は手足のこと。老人は車に乗った夫子は孔子で、今質問しているのはその弟子だと気付いたが、敢えてこう答えたのだ。

子路(しろ) 拱而(こまぬいて  ) (たつなり)(とどめて)子路( し ろを )宿、(やどらしむ  ) (ころし )(にわとりを ) (つくって )(きびを )(くわし )(これに)(まみえしむ)其二子( その に しに )焉、明日(あくる ひ ) 子路(しろ) 行以告(ゆきて もって つぐ )

【書き下し】子路、拱いて立つなり、子路を止めて宿らしむ、雞を殺し黍を為って之に食わし、其の二子に見えしむ、明くる日、子路行きて以って告ぐ。

【訳】子路は手を組んで敬意を表して立っていた。すると老人は、そろそろ日も暮れるので、子路を我が家に泊めることにした。鶏を殺して料理し、黍の飯を作り、もてなした。この老人にとっての最高の食事だった。老人はまた、自分の子二人を子路に紹介して歓談した。明くる日、子路は老人に礼を言って出発し、この経緯を孔子に話した。

【解説】拱は手を組んで敬意を表す仕草。この返答は驕っていたが、老人が無道の世に仕えることを捨てた隠者であることを察知して、これを敬したのだ。

子曰( しの の玉わく)隠者( いん じゃなり) 也、使(しむ )子路( し ろをして ) (かえって) ( あわ)1ノ(これに)(いたるときは ) 則行(すなわち さる )矣、

【書き下し】子の曰く、隠者なり、子路をして反って之に見わ使む、至るときは則ち行る、

【訳】先生が仰った。その老人はこの無道の世を避けて隠遁生活をしている者だ。孔子はその老人に会いたいと思い、子路をその老人の元へ行かせた。しかし、老人は子路がまた来ることを察知していたのか、もうその家には居なかった。

【解説】孔子はその老人に、子路が世話になったお礼と、自分が隠遁しない理由を話したかったのだ。

子路曰( し ろの いわく)(ざるは)(つかえ) ( なし)()長幼(ちょう ようの)(せつ )()(べから)(すつ )也、君臣( くん しんの)()如之( いかん ) 何其(なんぞ それ ) (すてん)(これを)(ほっして) (いさぎよくせまく)其身( その みを )(みだる)大倫( たい りんを)

【書き下し】子路の曰く、仕えざるは義無し、長幼の節、廃つ可からず、君臣の義、如ん何んぞ其れ之を廃てん、其の身を潔くせまく欲して、大倫を乱る、

【訳】子路が言った。仕えないのは君臣の義ではない。長幼の節すなわち序は廃ててはいけないように、君臣の義も廃ててはいけない。自分だけが潔くするのは君臣の大倫を乱すことだ。

【解説】これより下は子路が孔子からその老人に伝えるよう命じられた言葉。人倫の大目は五つある。父子の親、君臣の義、夫婦の別、長幼の序、朋友の信である。人はこの五つを以って世に出て立つ。このうちのどれ一つを欠いてもいけない。そんな中、世の濁れるを厭い、ひとり我が身を潔くするために隠遁するのは君臣の義を欠くことであって、君臣の大倫を乱しているのだ。

君子( くん しの )仕也(つかえることは )(おこなわんとなり)其義( その ぎを )也、(みちの)(ざること) (おこなわれ)(すでに) (しれり)(これを)矣、

【書き下し】君子の仕うることは、其の義を行わんとなり、道の行われざること、すでに之を知れり、

【訳】君子が出で仕えるのは、この君臣の義を行うためである。道が行われていないことは、とっくにわかっている。

【解説】それても、その義を行うために諸国を訪れ、君臣の出会いを求めるのは、もし願いどおりの君に出会えれば、道が世に行われるからだ。

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最終更新日:令和05年01月28日 学易有丘会
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