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漢文として楽しむ論語 陽貨第十七 5/5トップページ 論語序説(朱子による孔子の略歴) 學而第一 爲政第二 八佾第三 里仁第四 公冶長第五 雍也第六 述而第七 泰伯第八 子罕第九 郷黨第十 先進第十一 顔淵第十二 子路第十三 憲問第十四 衞靈公第十五 季氏第十六 陽貨第十七 微子第十八 子張第十九 堯曰第二十 22(456) 子曰飽食終日…
○ 【書き下し】子の曰く、食を飽いままにし日を終えて、心を用いる所無きは、難いかな、博奕という者有らずや、之を為るは猶已むに賢れり、 【訳】先生が仰った。朝から晩まで食べたいときに食べたいだけ食べて、何も頭を使わないのは困ったものだ。双六や囲碁といった遊びがあるが、そんなことでも、何もしないよりはまだましだ。 【解説】博は双六、奕は今の囲碁のこと。この頃から賭けていたのかどうかはわからないが、博奕=バクチの語源ではある。 23(457) 子路曰君子尚勇乎…
○ 【書き下し】子路の曰く、君子、勇を尚ぶや、子の曰く、君子は義を以って上と為す、君子勇有れども而も義無ければ乱を為す、小人勇有れどもしかも義無ければ盗を為す、 【訳】子路が言った。君子は勇を尚ぶものですか。先生が仰った。君子はそれよりも義を大事にする。君子に勇が有るとしても義が無ければ乱を起こすばかりだ。小人に勇が有としても義が無ければ盗みをするばかりだ。 【解説】ここんでの君子と小人は、権力者と民衆といった意。 24(458) 子貢曰君子亦有惡乎…
○ 【書き下し】こ貢の曰く、君子も亦悪むこと有りや、子の曰く、悪むこと有り、人の悪を称する者を悪む、下流に居て上を訕る者を悪む、勇にして礼無き者を悪む、果敢にして窒がる者を悪む、 【訳】子貢が言った。君子もまた憎むことは有りますか。先生が仰った。もちろん憎むことは有る。人の悪いところをあげつらう者を憎む。自分は下位なのに上位の者の過ちを非難することを憎む。勇気はあるが無礼な者を憎む。決断力はあるが理性が塞がっていて妄りに行動する者を憎む。 【解説】君子とは、暗に孔子を指している。 【書き下し】曰く、賜も亦悪むこと有りや、徼って以って知為る者を悪む、不遜にして以って勇為る者を悪む、訐いて以って直為る者を悪む、 【訳】先生が仰った。賜=子貢もまた憎むことは有るのか。知ったかぶりする者を憎む。傲慢不遜を勇だとする者を憎む。人の個人的な秘密を暴いて正直だとする者を憎む。 【解説】徼は、ひそかに窺うこと、徼以為知で、ひそかに窺っておいて昔から知っていたふりをする、すなわち、知ったかぶり。訐は人の個人的な秘密を暴くこと。 25(459) 子曰惟女子與小人爲難養也…
○ 【書き下し】子の曰く、唯、女子と小人與を、養い難しと為す、之に近づくときは則ち不遜なり、之に遠ざかるときは則ち怨む、 【訳】先生が仰った。ただ女子と小人は取り扱いが難しい。近づけばつけあがるし、遠ざければ怨む。 【解説】ここで云う女子は卑しい妾、小人は下男のこと。養うとは処置待遇することを云う。 26(460) 子曰年四十而見惡焉…
○ 【書き下し】子の曰く、年四十にして悪ま見ば、其れ終わんぬる已、 【訳】先生が仰った。四十歳になっても人から憎まれるようなら、もうその人は終わりだ。 【解説】見悪の見は、実際に見ることではなく、受け身の「〜される」の意。若い頃の過ちは仕方のない面もあるが、そのまま改めることなく、四十を過ぎてもまだ憎まれるようなら、一生改めることはないだろう、ということ。 |
最終更新日:令和02年10月21日
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