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漢文として楽しむ論語 陽貨第十七 2/5

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6(440) 子張問仁於孔子…

子張( し ちょう) ( とう)(じんを)孔子( こう しに )孔子曰( こう しの の玉わく)(よく ) (おこなうを) 五者(いつつの ものを)天下( てん かに )( なす)(じんと)矣、

【書き下し】子張、仁を孔子に問う、孔子の曰く、能く五つの者を天下に行うを仁と為す、

【訳】子張が仁を孔子に質問した。孔子が仰った。よく五つの事柄を天下に行うことが仁と為すことだ。

【解説】天下に行うとは、どんなところへ往くとしても必ず行うこと。例え未開の地に往くとしても、そこの人々を見下して行わない、などということがあってはならない。

(こい ) (とう )(これを)(の玉わく)恭寛信( きょう かん しん )敏惠( びん けい )(きょうなるときは ) (すなわち) ()(あなどら)(かんなるときは ) (すなわち) ()(しゅうを)(しんなるときは ) (すなわち) 人任( ひと よる )焉、(びんなるときは ) (すなわち) ( あり)(こう )(けいなるときは ) (すなわち ) (たれり )以使(もって つかうに)1ノ(ひとを)

【書き下し】請い、之を問う、の玉わく、恭寛信敏恵、恭なるときは則ち侮らず、寛なるときは則ち衆を得、信なるときは則ち人任る、敏なるときは則ち功有り、恵なるときは則ち以って人を使うに足れり、

【訳】その五つは具体的に何か教えて欲しくて、さらに質問した。仰った。恭しさ、寛としたゆたかな心、偽りのない信、敏として心が怠らないこと、恵むことあって心が薄くないことだ。恭しければ何事も侮らない。寛としたゆたかな心があれば衆を受け入れて失わない。信があれば人は頼み任せて疑わない。敏として何事も怠らなければ事成りて功が有る。恵があれば人は懐いてこれを使い用いるのに足りる。

【解説】この文章では民の上に居る者を主として云っているようなので、子張がすでに仕官している時のことか、とも考えられている。

7(441) 佛肸召…

佛肸召( ひつ きつ よぶ )() (ほっす )(ゆかまく)子路曰( し ろの いわく)昔者(むかし) (ゆう )(きけり)諸夫子( これ ふう しに )(の玉わく)(みずから ) (おいて)其身( その みに )(する )不善( ふ ぜんを )(ものには)君子( くん し ) ()(いら )也、佛肸( ひつ きつ ) (ひきいて )中牟(ちゅう ぼうを)(そむく)(しの )往也(ゆかんこと  )如之何( いかん )

【書き下し】佛肸召ぶ、子、往かまく欲す、子路の曰く、昔、由、諸を夫子に聞けり、曰く、親ら其の身に於いて不善を為する者には、君子入らず、佛肸中牟を以いて畔く、子の往かんこと如何、

【訳】佛肸が孔子を呼んだ。先生は往きたいと考えた。子路が言った。昔、由=子路は、先生からこう聞いた。君子は自分から不善をするような者の仲間には入らないものだと。佛肸は中牟邑を拠点に叛いているが、それでも往くとはどういうことですか。

【解説】佛肸は晋の大夫趙簡子が中牟邑の宰。佛肸は公山弗擾が費邑で季氏に叛いたのと同様のことを行ったのだ。

子曰( しの の玉わく)(しかり)( あり)是言( この こと )也、(ずや )(いわ )(かたきを)乎、磨而(みがけども ) ()(うすから)(ずや )(いわ )(しろきを)乎、涅而(そめるとも  ) ()(くろくなら)吾豈( われ あに ) 匏瓜也( ほう  かならんや )哉、(いずくんぞ ) (よく ) 繫而(つながって  ) (ざらん)(くらわ)

【書き下し】子の曰く、然り、是の言有り、堅きを曰わずや、磨けども磷からず、白きを曰わずや、涅るとも緇くならず、吾れ豈、匏瓜ならんや、焉んぞ能く繋がって食わざらん、

【訳】先生が仰った。確かに。私はそう言ったことがある。しかし、本当に堅いものは磨いても磨いても擦り減らず、本当に白いものは染めても染めても黒くならない、という言葉もある。私はあの瓢箪のような人間ではない。ただぶら下がって実るだけで、食用にならないのが瓢箪だ。

【解説】孔子は人の不善に感化されるようなことはない、との思いを伝え、呼ばれたのに何もしないで平然としているような人間でもない、と述べたのだ。涅は黒く染めること、緇は黒いこと。瓢箪を干したものがお寿司などで使われる干瓢だが、この時代の中国ではそういう食べ方もなかったということか。

8(442) 子曰由也女聞六言六蔽矣乎…

子曰( しの の玉わく)(ゆう )也、(なんじ ) (きけりや)六言( りく げん ) 六蔽( りく へいを)矣乎、對曰(こたえて いわく)(いまだし)也、(おれ )(われ ) (つげん )(なんじに)

【書き下し】子の曰く、由、汝、六言六蔽を聞けりや、対えて曰く、未だし、居れ、吾れ汝に語げん、

【訳】先生が仰った。由=子路よ、君には六つのよい言と六つのそれを覆うことについて話したかな。答えて子路が言った。まだです。だったらここに居なさい。これから話そう。

【解説】六は、ここでは漢音で「りく」と読むが、呉音で「ろく」と読んでも構わない。

(このめども )(じんを ) (ざれば )(このま )(がくを)其蔽( その へい )(ぐなり)(このめども )(ちを ) (ざれば )(このま )(がくを)其蔽( その へい )(とうなり)(このめども )(しんを ) (ざれば )(このま )(がくを)其蔽( その へい )(ぞくなり)

【書き下し】仁を好めども学を好まざれば、其の蔽、愚なり、知を好めども学ばざれば、其の蔽、蕩なり、信を好めども学ばざれば、其の蔽、賊なり、

【訳】人が仁愛を好むとしても、それについてのいろいろを学ばなれば、人を愛するによって己を失い陥れられ、強いられる。だから仁は愚かさに覆われているのだ。知を明らかにすることを好むとしても、それについてのいろいろを学ばなければ、実を忘れ、虚に馳せ、高く広がるべきことのみを目指して踏み止まる所がなくなる。だから知は蕩に覆われているのだ。信用信頼を好むとしても、それについてのいろいろを学ぱなければ、利害によって裏切り裏切られ、人を害い己を害うことになる。だから信は賊に覆われているのだ。

【解説】蕩は浮き漂うこと。賊はそこなうこと。

(このめども ) (ちょくを ) (ざれば )(このま )(がくを)其蔽( その へい )(こうなり)(このめども )(ゆうを ) (ざれば )(このま )(がくを)其蔽( その へい )(らんなり)(このめども )(ごうを ) (ざれば )(このま )(がくを)其蔽( その へい )(きょうなり)

【書き下し】直を好めども学ばざれば、其の蔽、絞なり、勇を好めども学ばざれば、其の蔽、乱なり、剛を好めども学ばざれば、其の蔽、狂なり、

【訳】何事も直として公正であることを好むとしても、それについてのいろいろを学ばなければ、人の情を慮ることが蔑ろになり、人間関係が息苦しくなる。だから直は絞に覆われているのだ。勇気を好むとしても、それについてのいろいろを学ばなければ、心が勇み果たすことが急になり、後先を考えず人を凌ぎ物を破ることもある。だから勇は乱に覆われているのだ。意志が強く決して自分を曲げないことを好むとしても、それについていろいろ学ばなければ、猪突猛進するばかりで騒がしく粗暴になる。だから剛は狂に覆われているのだ。

【解説】絞はしぼること。仁と知は道理の最重要項目だからまずこれを云い、信直勇剛は、みな子路の足りないところなので、これを告げたのだろう。

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最終更新日:令和05年01月28日 学易有丘会
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