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漢文として楽しむ論語 子罕第九 4/4

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23(228) 子曰法語之言…

子曰( しの の玉わく)法語( ほう ごの )(こと )(よく ) (なけんや) (したがうこと)乎、(あらたむるを)(これを) (なす )(とうとしと)

【書き下し】子の曰く、法語の言、能く従うこと無けんや、之を改むるを、貴しと為す、

【訳】先生が仰った。人を諫めるとき、古の法語を引用しての言葉は、道理が正しく明らかなので、言えば必ず納得する。しかし納得するだけでなく、過ちを改めなければ意味がない。

【解説】人を諌め導くには二つの方法がある。一つに法言である。正しいことを真正面から言うことで、その多くは古の法語の引用だから法語の言と云う。

巽與( そん よの )(こと )(よく ) (なけんや) (よろこぶこと)乎、(たずねるを)(これを) (なす )(とうとしと)説而(よろこんで  ) ()(たずね)從而(したがって  ) (ざるは)(あらため)(われ ) (なからまく)()(これを ) (かんともすること)(のみ )矣、

【書き下し】巽與の言、能く説ぶこと無けんや、之を繹ねるを貴しと為す、説んで繹ねず、従って改めず、吾、之を如何ともすること末らまく已、

【訳】人を諫めるときのもうひとつの方法として、巽與の言という手段がある。相手の非を直接に言わず、優しく相手の思いに従って遠回しに注意することだ。そうされると悦んで聞き入れるものだ。悦べばその本意を考えて悟り、非に気付き、自分から過ちを改める気になる。それが大事なのだ。しかし、表面上の文言にしか気づかずに従い悦んでいるだけで、本意に考えが及ばず何も改めようとしないのなら、どうすることもできない。

【解説】二つには巽言である。巽は従うこと、相手に巽順しつつ遠回しに導くもので、これを巽與の言と云う。

24(229) 子曰主忠信…

子曰( しの の玉わく)(しゅとし )忠信(ちゅう しんを)(なかれ )(ともとすること) (ざる )(しか )(おのれに ) (ものを)(あやまつときは ) (すなわち ) (なかれ )(はばかること ) (あらたむるに)

【書き下し】忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無れ、過つときは則ち改むるに憚ること勿れ、

【解説】学而第一8の後半と同一の文章。

25(230) 子曰三軍可奪帥也…

子曰( しの の玉わく)三軍(さん ぐんをも) ( べし)(うばう)(すいを)也、匹夫( ひっ ぷをも) ()(べから)(うばう)(こころざしを)也、

【書き下し】子の曰く、三軍をも帥を奪う可し、匹夫をも志を奪う可からず、

【訳】先生が仰った。大軍の大将を奪うのは極めて難しいことだが、不可能ではない。しかし、民衆の中のたったひとりの男の志を奪うことは不可能だ。

【解説】三軍は大軍のこと。一軍は一万二千五百人、三軍はその三倍の三万七千五百人。帥は大将のこと。匹夫とは身分の卑しい男のこと。仮に身分が卑しいとしても、よく志を立て、如何なることからもその志を守る勇気があれば、その志す所を他人には奪えない。もし奪われるのなら、それは志というほどのものではない。これは志を立てることを勧めた言葉である。

26(231) 子曰衣敝縕袍…

子曰( しの の玉わく)(きて )(やぶれたる) 縕袍( うん ほうを)()(きる )狐貉( こ かくを)(もの )(たちて)、而(ざらん)(はじ ) (ものは)(それ ) 由也(ゆうなるか  )與、

【書き下し】子の曰く、敝れたる縕袍を衣て、狐貉を衣る者と立ちて、恥じざらんは、其れ由なるか、

【訳】先生が仰った。安物のしかも破れた綿や麻の服を着て、高価で見た目も美しいキツネやムジナの皮の服を着た者と立ち並んでも、恥ずかしいとは思わないのは、由=子路だ。

【解説】袍は綿を入れた衣。縕は綿ではなく麻の繊維を打ち砕いて入れた安価な衣。狐はキツネ、貉はムジナ、ここではその皮で作った高価な服を指す。縕袍も狐貉も共に寒さを防ぐ服なのだがその見た目の美悪は甚だ異なるので、対比して云ったのだ。由は貧富をまったく気にしないことを述べ、そういう者であってこそ道に進めるのだと、称美したのだ。

()(そこなわ) ()(むさぼら)(なにを ) (もってか ) (ざらん)(よから)子路(しろ) (おうるまで )(みを ) (しょうす )(これを)子曰( しの の玉わく)(これ ) (みちなり)也、(なんぞ ) (たらん )(もって ) (よしとするに)

【書き下し】忮なわず求らず、何を用ってか臧らざらん、子路、身を終うるまで之を誦す、子の曰く、是れ道なり、何ぞ以って臧しとするに足らん、

【訳】詩に「害うことなく貪ることもないのは、とても素晴らしいことだ」とあることを、孔子は子路に伝えた。子路はとても悦んで、この詩をを終身暗誦することにした。先生が仰った。確かにこれは道だ。しかしこれだけをもって道を極めたとするにはとても足りない。

【解説】不忮不求、何用不臧は詩経の衛風雄雉篇の言葉。およそ貧しき者が富んだ者と混じって貧しさを恥じる意があれば、その強き者は嫉み憎んで、富んだ者を害し、その弱き者は、羨み諂い願ってこれを貪ることがあるが、害することも貪ることもないのがよいことだ、という意。

27(232) 子曰歳寒…

子曰( しの の玉わく)(とし ) (さむくして ) (しかる ) (のちに ) (しる )松柏(しょう はくの)(おくるることを)1ノ(しぼむに)也、

【書き下し】子の曰く、歳寒くして然る後に松柏の彫むに後るることを知る、

【訳】先生が仰った。寒い季節になると、それまで多くの木々は青々と葉を湛えていたのが落葉し、マツやヒノキだけが青々と葉を残している。

【解説】松柏はマツとヒノキのこと。彫は凋の字として「しぼむ」)と読み、葉が枯れて散る意。世の中が治まっているときは小人と君子の見分けがつかないこともあるが、何か事変があると、小人は自分の利害だけを考え、風に吹かれる枯葉のように右往左往して、その志が定まらないが、君子はマツやヒノキが冬でも青々と葉を湛えているように、その志を貞固に守っている、ということ。

28(233) 子曰知者不惑…

子曰( しの の玉わく)知者( ち しゃは) ()(まどわ)仁者( じん しゃは) ()(うれえ)勇者( ゆう しゃは) ()(おそれ)

【書き下し】子の曰く、知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず、

【訳】知者は道理を熟知しているので、どんな変化にも惑わされない。仁者は道徳を以って私欲に勝つので、どんな窮難に居てもこれを憂えない。勇者はその気力で道義をたすけるにで、大事に臨んでもこれを懼れい。

【解説】知仁勇の三徳は元々身に備わっているものではあるが、学んで修めなければ正しく成し得てその手に入るものではない。

29(234) 子曰可與共學…

子曰( しの の玉わく)(べし )與共學(ともに ともに まなぶ)(いまだ/ず)(べから)(ともに) ( ゆく)1ノ(みちに)(べし )(ともに) ( ゆく)1ノ(みちに)(いまだ/ず)(べから)與立(ともに たつ )(べし )與立(ともに たつ )(いまだ/ず)(べから)與權(ともに はかる)

【書き下し】子の曰く、与に共に学ぶ可し、未だ与に道に適く可からず、与に道に適く可し、未だ与に立つ可からず、与に立つ可し、未だ与に権る可からず、

【訳】先生が仰った。人と共に学ぶことはできる。しかし、その人が共に道に進めるとは限らない。人と共に道に進むことはできる。しかしその人が共に志を固く守って立って変わらないでいるとは限らない。人と共に立つことはできる。しかしその人が共に物事の軽重を適切に判断できるとは限らない。

【解説】ここでは、学者はすでに一歩進んだら、さらにまた一歩を進み、努め励んで必ずその極に至べきことを述べる。人と一緒に学び始めても、それぞれの努力如何で到達点は違ってくるのだ。

30(235) 唐棣之華…

唐棣( とう ていの)(はな )(ひるがえって ) (それ ) 反而(ひるがえれり )(あに ) (ざらんや) 爾思(なんじを おもわ)室是( しつ これ ) 遠而(とおければなり )子曰( しの の玉わく)(いまだ/ざるなり )之思(これを おもわ)也、夫何( それ なんの ) 遠之有(とおいことか あらん)

【書き下し】唐棣の華、偏がえって其れ反りかえれり、豈、爾を思わざらんや、室是遠ければなり、子の曰く、未だ之を思わず、夫れ何の遠いことか有らん、

【訳】古い詩に、唐棣の花が風に吹かれて翻り翻りするのを見て、あなたを思い起こさせる、あなたの家は遠い、というのがある。先生が仰った。学問の道が遠いとは思わない。遠いことがあるものか。

【解説】唐棣は梅あるいは桜あるいは柘榴の古名。これは詩経に収録されなかった逸詩を持ち出し、その言葉を借りて学問の道は遠くないから勉強に努め励めと諭し述べたもの。

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最終更新日:令和02年10月21日 学易有丘会
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