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漢文として楽しむ論語 雍也第六 3/3

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19(138) 子曰中人以上…

子曰( しの の玉わく)中人(ちゅう じん ) 以上( い じょうには)(べきなり)(もって) (つぐ ) 1ノ(かみを)也、中人(ちゅう じん ) 以下( い かには)(ざるなり)(べから)(もって) (つぐ ) 1ノ(かみを)也、

【書き下し】子の曰く、中人以上には、以って上を語ぐ可きなり、中人以下には、以って上を語ぐ可からざるなり、

【訳】先生が仰った。学力が中より上の人には天下国家のことを教えるべきだが、中より下の人には教えるべきではない。

【解説】中人以上とは、六経すなわち詩・書・春秋・礼・楽・易を修めた人、以下とは、これらの典籍を全く読まないか、途中まで読んで投げ出した人、といったところ。ちなみにこの六経はすべて孔子が編纂したものだとされている。要するに学問をする上での必読図書なのであって、六経を読んでいないと突っ込んだ話ができないのだ。中でも易が最重要とされていて、この『論語』でも為政第二4の、吾十有五而志于学、三十而立、四十而不惑……のように、易を知らなければ真意がわからない文章で、読者を試している。

20(139) 樊遅問知…

樊遅( はん ち )(とう )(ちを )子曰( しの の玉わく)(つとめて) (たみの)(ぎを )(けいして)鬼神( き しんを) (とおざく)(これを)(べし )(いいつ) (ちと )矣、

【書き下し】樊遅、知を問う、子の曰く、民の義を務めて、鬼神を敬して之に遠ざかる、知と謂いつ可し、

【訳】樊遅が知について質問した。先生が仰った。民のために、普通に理解できることだけを務め行うが、鬼や神といった理解不能なものについては、慣例に従って敬うが、そのお告げや祟りといったことは信じないのが、知者である。

【解説】義とは当然の道理、誰しもが理解できること。これに対して宗教の教義は神秘体験で真理だと悟った者以外、合理的に理解できるものではない。それでも信じるあるいは信じたふりをして、その宗教者の言葉に従うのは知者とは言えない。

(とう )(じんを)(の玉わく)仁者( じん しゃは ) (さきにし) (がたきを)(のちにす) (うることを)(べし )(いいつ)(じんと)矣、

【書き下し】仁を問う、曰く、仁者は難きを先にし獲ることを後にす、仁と謂いつ可し、

【訳】次いで仁について質問した。先生が仰った。仁者は当然するべきことは、どんなに面倒だったり難しかったりすることでも、これを先にして、労苦を厭わない。また自分の功績になることは後回しにして、少しも利害を考えない。こうであってこそ、仁者である。

【解説】知と仁についてここに述べたのはほんの一端に過ぎない。ここでは樊遅が不足している部分について述べただけである。

21(140) 子曰知者樂水…

子曰( しの の玉わく)知者( ち しゃは ) (ねがい)(みずを)仁者( じん しゃは ) (ねがい)(やまを)知者動( ち しゃは うごく)仁者静(じん しゃは しずかなり)知者樂( ち しゃは たのしみ)仁者壽、(じん しゃは いのちながし  )

【書き下し】子の曰く、知者は水を楽う、仁者は山を楽う、知者は動く、仁者は静かなり、知者は楽しむ、仁者は寿ながし、

【訳】先生が仰った。知者は事理に通達して滞るところがないので、水が流れるように物事が行えることを願う。仁者は自ずから義理に安んじるので重厚にして移り行かない山のようにして居られることを願う。知者は好奇心が強いので活動的である。仁者は静かにしている。知者はひとつのことに止まらず、いろいろなことを楽しむ。仁者は常に静かにしているので長寿である。

【解説】ここでは仁者と知者を対比して解説している。

22(141) 子曰齊一變…

子曰( しの の玉わく)(せい ) 一變(ひとたび へんせば ) (いたりなん)(ろに )()一變(ひとたび へんせば ) (いたりなん)(みちに)

【書き下し】子の曰く、斉、一変せば魯に至りなん、魯、一変せば、道に至りなん、

【訳】先生が仰った。斉の政が一変すれば今の魯ほどの政になる。魯の政が一変すれば、先王の道が復活することになる。

【解説】これはかつて、斉魯の政が共に衰えたことを嘆き、またその間に優劣あることを論じたものである。当時の斉の俗は覇者の慣わしが残り、功利を急とし、大きなことばかり言って民を誤魔化し騙していた。これを正して一変すれば、漸く今の魯ほどになる。道は先王の道のこと。魯は礼教を重んじて、先王の風がまだ残っていた。ただ、賢君が絶えて、政は廃れた。もしこれを興して一変させれば先王の道が復活することになる。

23(142) 子曰觚不觚…

子曰( しの の玉わく)() (ざれば)(かどあら)觚哉(こならんや  )觚哉(こならんや  )

【書き下し】子の曰く、觚、觚あらざれば、觚ならんや、觚ならんや、

【訳】先生が仰った。觚は角ばっているから觚なのであって、角ばっていなのなら、どうして觚と言えよう。どうして觚と言えよう。

【解説】これは古器の其の制を失ったことを嘆いたものである。觚は器の名。觚とは角ばっているということ。この器は角ばっているから、その名とされた。一説に、古の盃だという。今は花瓶として使われる。腰にヒレがある銅器である。また一説に、木を六角に削った木簡だとも言われる。

24(143) 宰我問曰…

宰我( さい が ) 問曰(といて いわく)仁者( じん しゃに ) (いえども)(つげて)(これを) (いうと)(せいに) (ありと)1ノ(ひと )者焉、(それ ) (したがわんか)(これに)也、

【書き下し】宰我、問いて曰く、仁者に之を告げて井に仁有りと曰うと雖も、其れ之に従わんか、

【訳】宰我が質問して言った。仁者に、井戸の中に人が落ちたと告げたら、すぐ行って助けようと井戸の中に入るのですか。

【解説】宰我は、姓は宰、名は予、字は子我、孔子の弟子のひとり。有仁の仁の字は人の字として見る。宰我は道について思い違いをしていたので、仁者が人を愛するに過ぎて害に陥る可能性を憂い、よってこの質問をした。

子曰( しの の玉わく)何爲(なんすれぞ  ) 其然( それ しからん)也、君子( くん しは ) (べし )(ゆかしむ)也、()(べから )(おとしいる)也、(べし )(あざむく)也、()(べから )(くらます)也、

【書き下し】子の曰く、何んすれぞ其れ然らん、君子は逝かしむ可し、陥しいる可からず、欺く可し、罔ます可からず、

【訳】先生が仰った。確かに仁者は人を救うことを大切にして、その身を顧みないとしても、そのような愚かなことはしない。君子すなわち仁者ならば、その所へ行き、まずはどうやって救おうか考える。自分も井戸の中に入ってしまえば、その人を救うことはできない。そもそもこれが嘘だとしたら、一旦は騙されることがあるとしても、暗く愚かではないので、やがてその嘘を見抜くものだ。

【解説】君子はすなわち仁者のこと。

25(144) 子曰君子博學於文…

子曰( しの の玉わく)君子( くん しは ) (ひろく ) (まなんで)(ぶんを)(つつまやかにするに )(これを ) (もってせば )(れいを)、亦(べし )(もって )(ざる )1ノ(そむか)矣夫、

【書き下し】子の曰く、君子、博く文を学んで、之を約まやかにするに礼を以ってせば、以って畔か弗る可し、

【訳】先生が仰った。君子は学んで知識を得て、天下古今の文を博く考えるものだ。すでに学んだところを取りまとめて実践するには、礼に則る。このようにすれば、道に背くことはない。

【解説】この君子は学者の称である。文とは詩書六芸の文。

26(145) 子見南子…

() (あう )南子( なん しに )子路(しろ) ()(よろこば)夫子( ふう し ) (ちかって )(これに ) (の玉わく)(われ ) (ところの) (すまじき ) 者、(ものあらば  ) (てん ) (すてたたん)(これを)(てん ) (すてたたん)(これを)

【書き下し】子、南子に見う、子路、説こばず、夫子、矢って之に曰く、予、否じき所の者あらば、天、之を厭てたたん、天、之を厭てたたん、

【訳】先生が南子に会った。子路は淫乱な夫人と面会したことを、辱めだと考えて不愉快になった。先生は誓って仰った。私がすることに、してはいけないことがあれば、天は我が身を捨て絶つはずだ。天は我が身を捨て絶つはずだ。

【解説】南子は衛靈公の夫人で、淫行があり、孔子が衛に行ったとき、南子が会いたいと願った。古は其の国に仕える者、其の夫人に謁見する礼があった。孔子は辞退しようと考えたが、止むを得ず会うことになった。夫人は帷の中に居て、孔子は門に入って北面して頭を下げ、夫人は帷の中にて答拝した。

27(146) 子曰中庸之爲コ也…

子曰( しの の玉わく)中庸(ちゅう ようの)(たるや)(とく )也、(それ ) 至矣(いたれるかな )乎、(たみ ) (すくないこと ) (ひさし)矣、

【書き下し】子の曰く、中庸之徳為る、其れ至れるかな、民、鮮いこと 久し、

【訳】先生が仰った。中庸の徳は至高である。しかし、世が衰えて民にこの徳がある者がとても少なくなって、だいぶ長く久しくなった。

【解説】中は過不及のないこと。庸は平常ということ。およそ中正にして過不及のない道は平常にして、いつまでも変わらない。この道を身に付ければ徳と云う。その徳たることは至善にしてこれ以上はないので、至れると云う。

28(147) 子貢曰知有博施於民能濟衆・・・

子貢曰( し こうの いわく)(もし ) (あらば)(ひろく ) (ほどこして)(たみに)、而能濟衆(よく すくうこと おおき)何如( いかん )(べけんや)( いう)(じんと)乎、

【書き下し】子貢の曰く、如し博く民に施して、能く済うこと衆き有らば、如何、仁と謂う可けんや、

【訳】子貢が言った。もし今、博く恵を民に施し、これを以って多くの者を救ったとすれば、これは如何なる徳でしょうか。仁者と言えるでしょうか。

【解説】仁者と言うにはまだ不足ではないかとする意を含んでの質問である。

子曰( しの の玉わく)(なんぞ ) (こととせん)(じんをしも)(かならず)(ひじりか)乎、堯舜(ぎょう しゅんだも ) (それ ) (なお ) (やめり)(これを)

【書き下し】子の曰く、何ぞ仁をしも事とせん、必ず聖か、堯舜其れ猶お諸を病めり、

【訳】先生が仰った。その聞くところの如くならば、十分に仁者だ。それも聖と呼ばれるレベルだ。堯舜でもこのようにまではできなくて、悩んで病んだのだ。

【解説】堯舜こそ目指す先王だが、その先王ですらそこまでできずに悩んでいた。

夫仁者( それ じん しゃは)(おのれ ) (ほっして) (たたまく)(たつ )(ひとを)(おのれ ) (ほっして) (たっせまく)(たっす)(ひとを)能近( よく ちかく ) 取譬(とり たとえるを)(べからく)(いいつ)仁之方( じん の みちと)(のみ )

【書き下し】夫れ仁者は、己れ立たまく欲して人を立つ、己れ達せまく欲して人を達す、能く近く取り譬えるを、仁の方と謂いつ可からく已み、

【訳】そもそも仁者は、心を公にして、人と我との隔てなく、己が立ちたいと欲するのであれば、人も立たせ、己が達成したいのであれば、人も達成させるのだ。人のことを我が身のこととして取りたとえて行動することが、仁に向かう道ということである。

【解説】これが思いやりすなわち恕であって、恕が仁を求める最も近い道なのである。

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最終更新日:令和02年10月21日 学易有丘会
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