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漢文として楽しむ論語 公冶長第五 2/4

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8(100) 子謂子貢曰…

() (いって)子貢( し こうに)1 (の玉わく)(なんじと) ()(かい )(いずれか ) (まされる)

【書き下し】子子貢に謂って曰く、汝と回、孰れか愈れる、

【訳】先生が、子貢に謂って、仰った。君と回とでは、どちらが優れているか。

【解説】これは、孔子が、子貢が回との智の品質の違いを認識しているのか、試みに質問したものである。

對曰(こたえて いわく)()何敢(なんぞ あえて ) (のぞまん)(かいを)(かいは)(きいて)(いちを) (もって) ( しる)(じゅうを)( しは )(きいて)(いちを) (もって) ( しる)(にを )

【書き下し】対えて曰く、賜、何ぞ敢えて回を望まん、回は一を聞いて以って十を知る、賜は一を聞いて二を知る、

【訳】答えて言った。賜=私なんぞがなんで回と比較できるでしょうか。回は一を聞いて十を知ります。賜=私は一を聞いて二を知るのが精一杯です。

【解説】子貢は天資学力の回に及ばないことが、甚だ大きいと感じていたのだ。

子曰( しの の玉わく)()(しか )也、(われ ) (ゆるす)(なんじが ) (ずとするを)1ノ(しか )也、

【書き下し】子の曰く、如かず、吾れ汝が如かずとするを与す、

【訳】先生が仰った。賜の言うとおりだ。私は君が自ら回より劣ることを、見栄を張らず正直に言ったので許す。

【解説】一を聞いて十を知るのは天才、一を聞いて二を知るのは云わば秀才、顔回は天才、賜も孔子も秀才とのこと。したがって、私も君と一緒で回には敵わない、という意に訳す説もある。

9(101) 宰予晝寢…

宰予晝寢( さい よ  ひる ねたり)子曰( しの の玉わく)朽木(くちたる きをば)()(べから)(ほる )也、糞土之牆( ふん どの  かきをば)()(べから) (ぬる )也、(おいて)(よに )何誅(なんぞ せめん)

【書き下し】宰予昼寝たり、子の曰く、朽ちたる木、彫るべからず、糞土の牆をば、杇るべからず、予に於いて何ぞ誅めん、

【訳】宰予が昼寝をしていた。先生が仰った。朽ちてボロボロになった木には何も彫ることはできない。ゴミが混ざった土で壁を塗っても綺麗に仕上がらない、宰予は何を言っても聞かないで怠けている。

【解説】宰予は孔子の弟子、姓は宰、名は予、字名は子我。朽ちるとは長期間風雨に晒されてボロボロになった木。糞土はゴミが混ざった土、牆は塀の壁、杇は壁塗りをするコテのこと。何ぞ誅めんとは、誅めてもどうしようもないという嘆きを込めた戒めである。

子曰( しの の玉わく)始吾(はじめ わが ) (おける)(ひとに)也、(きいて)其言( その ことを)(しんじき) 其行(その おこないを)

【書き下し】子の曰く、始め吾が人に於ける、其の言を聴いて、其の行いを信じき、

【訳】先生が仰った。以前私が人と接するときは、その言葉を聞いて、その行動を信じていた。

【解説】さらに宰予を責めて言葉を続けた。

今吾( いま わが ) (おける)(ひとに)也、(きいて)其言( その ことを)(みる )其行(その おこないを)(おいて)(よに ) (あらたむ)(これを)

【書き下し】今吾が人に於ける、其の言を聴いて、其の行いを観る、予に於いて是を改む、

【訳】しかし今は、人と接するとき、その言葉を聞いてもそのまま信じず、その行動を観察することにした。宰予と接して、考えを改めることにした。

【解説】このように責めていても、その態度を改めさせようと叱っているだけである。人はその環境に慣れてくると気の緩みからいい加減になることはよくある。宰予は丁度そういう時期だったのだろう。

10(102) 子曰吾未見剛者…

子曰( しの の玉わく)(われ ) (いまだ/ず)()剛者( ごう しゃを)(ある人 ) 對曰(こたえて いわく)申棖( しん とうあり)子曰( しの の玉わく)(とうは)(よくあり)(いずくんぞ) ( えん)剛、(ごうなることを)

【書き下し】子の曰く、吾未だ剛者を見ず、ある人対えて曰く、申棖あり、子の曰く、棖は慾あり、焉んぞ剛を得ん、

【訳】先生が仰った。私は未だ剛者に出会ったことがない。ある人が答えて言った。申棖がいます。先生が仰った。棖は私欲が多い。どうして剛と言えようか。

【解説】剛者とは、その守る所が堅く強くして、撓み屈むことがない者、正義感が強く、道を尊ぶ者。申棖は弟子の姓名。慾とは私欲が多いこと、公よりも私欲を優先すること。したがって慾がある者を剛とは言えない。

11(103) 子貢曰我不欲人之加諸我也…

子貢曰( し こうの いわく)(われ ) (ざることを)(ほっせ)(ひとの)(くわえまく)(われに)也、吾亦(われも また ) (ほっす)(なからまく) (くわえること)(ひとに)

【書き下し】子貢の曰く、我人の我に加えまく欲せざることを、吾も亦人に加えること無からまく欲す、

【訳】子貢が言った。私は人からされたくないことを、私もまた人にすることが無いようにしたい。

【解説】欲すとは願う意。加えるとは施す義。

子曰( しの の玉わく)()(あらず)(なんじの ) (ところに)1ノ(およぶ)也、

【書き下し】子の曰く、賜爾の及ぶ所に非ず、

【訳】先生が仰った。賜よ、君にできることではない。

【解説】人からされたくないことを自分も人にしないのは、これ即ち仁者である。しかし欲無=無いようにしたいでは弱い。自ら戒めて止める決意がない。したがって孔子は、その言い方から、子貢にはまだ到達できないところだと述べたのだ。

12(104) 子貢曰夫子之文章…

子貢曰( し こうの いわく)夫子( ふう しの ) 文章( ぶん しょうは)(べし )(えて )(きく )也、

【書き下し】子貢の曰く、夫子の文章は得て聞くべし、

【訳】子貢が言った。先生の学問や日常のことはいつでも聞ける、

【解説】文章は学問や日常のこと。孔子は学問や日常のことはよく話した。

夫子( ふう しの )(の玉うは)(せいと) ( とを)天道( てん どう )()(べから)( えて)(きく )也、

【書き下し】夫子の性と天道とを言うは、得て聞くべからず、

【訳】先生の、人間についてや天の理法についての話はなかなか聞けない。

【解説】孔子は、人とは何かとか、天とは自然とは宇宙とは何か、といったことは、なかなか話さなかった。おそらく、学問的に説明できないから話さなかったのだろう。この現代でも、人間の本質とは何か、天地自然の摂理や宇宙とは何かといったことは、誰も明確に説明できない。それでも説明しようとすれば、宗教や哲学、思想といったものになってしまう。儒とは学者という意である。孔子は住みよい社会にするための人としての考え方、他人との接し方、為政者の在り方、民衆の在り方を、学問的に研究した成果を提示しているだけである。同じ道という字で表現されても、道教の道(タオ)と孔子が目指す道とは、全く異質なのである。

13(105) 子路有聞…

子路(しろ) (ありて)(きくこと)(いまだ/ず)(これを) (あたわ)1ノ(おこなうこと)(ただ ) (おそる)(あらんことを) (きくこと)

【書き下し】子路聞くこと有りて、未だ之を行うこと能わざれば、唯聞くこと有らんことを恐る、

【訳】子路は先生から聞いたことを早速実践しないことがあった。そんなときは、新しいことを聞くのを恐れた。

【解説】そのため、聞いたら速やかに実践するようになった。

14(106) 子貢問曰孔文子…

子貢問曰( し  こう といて いわく)孔文子(こう ぶん し ) 何以(なにを もって) (いう )之文(これを ぶんと)也、

【書き下し】子貢問いて曰く、孔文子、何を以ってか之を文と謂う、

【訳】子貢が質問して言った。孔文子は、なぜその名に文の字が入っているのですか。

【解説】孔文子は衛の大夫、姓は孔、文子は諡。文子は其の行動に非義の事が多かった。それでも死して文と諡されたことを子貢は不審に思って質問した。

子曰(しの の玉わく)敏而(びんにして  ) (このみ)(がくを)()(はじ )下問( か もんを)是以(ここを もって) ( いう)之文(これを ぶんと)也、

【書き下し】子の曰く、敏にして学を好み、下問を恥じず、是を以って之を文と謂う、

【訳】頭がよく、学問を好み、目下の者に質問することを恥じとしなかった。

【解説】敏とは智が鋭いこと。下問とは、目下にある者に問うこと。およそ敏なる者は学を好まず、位高き者は下問を恥じるもの。しかし彼はよく、かくの如くなるを以って文と諡した。

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最終更新日:令和02年10月21日 学易有丘会
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